知っていると便利な印刷基礎知識~印刷方式比較編~

印刷方式の違いをご紹介

印刷にはいくつか方式があります。これまでもオフセット印刷方式などについてご紹介してまいりました。 今回は当社の印刷設備を例に、オフセット印刷方式と、デジタルプリンターのインクジェット方式、トナー方式についてご紹介します。

印刷方式の違い

まず、印刷方式を大きく分けると「印刷機による印刷」と「デジタルプリンターによる出力」に分けられます。印刷業界では、版を使った印刷機による印刷を「印刷」と呼び、版を使わないデジタルプリンターによる印刷を「出力」または「プリント」と呼び方を分けることが多いです。

※上図は実際の比率とは異なります。

オフセット印刷とは、版と呼ばれるハンコのようなものにインキを塗布して紙に転写させて“印刷”する方式です。なめらかな表現が得意です。(詳しくは「知っていると便利な印刷基礎知識~オフセット印刷編~」をご参照ください。)
それに対しデジタルプリンターは版は不要で、プリンターにデータを読み込ませ、直接“プリント”する方式です。(詳しくは「データプリントサービスにおける印字とは」をご参照ください。)
以前はデジタルプリンターは印刷機クオリティーに劣るといわれていましたが、近年では近しいクオリティー、場合によっては色域が印刷よりも幅広く表現できるものも登場しています。

インキによる違い

※上図はイメージです。

それぞれ印刷(プリント)に使用するインキにも特性があり、風合いの違いがでます。
TLPの印刷機ではUVインキ、デジタルプリンターではインクジェット、トナーを使用しています。
UVインキ※1はUVライトを当てると硬化する特殊なインキで、擦れやぬれに強いなどの特性があります。
インクジェットは紙に液体のインキを吹き付けて紙にしみこませています。
トナーはプラスチックの粉を光の熱で溶かして定着させていて、インクジェットよりも細かな表現が得意です。

※1 UVインキ以外の印刷インキの特長については「知っていると便利な印刷基礎知識~オフセット印刷編~」の「UVインキと油性インキとは」をご覧ください。

特長の比較

印刷機とデジタルプリンター(インクジェット/トナー)の特長を比較表※2にまとめました。
使い分けのポイントは、数量とバリアブル※3の有無です。

※2 TLP設備の場合の比較表です。印刷機・プリンターやインキのメーカーごとの性質の違いや、相性、印刷現場の湿度等の条件などにより異なりますので1例としてご覧ください。
※3 可変プリントのこと。詳しくは「パーソナライズ(バリアブル)DM活用例のご紹介」をご参照ください。

印刷方式ごとの特長比較
 オフセット印刷方式デジタルプリンター
トナー方式
デジタルプリンター
インクジェット方式
大ロット
小ロット×
バリアブル×
特長滑らかなグラデーションの表現が得意豊かな色域を表現できる機種もある他の方式に比べると、はっきりした線の表現は苦手。ただし、大ロットの可変の場合はこの方式が一番安価で、インクジェットによるフルカラーバリアブルが注目されている

実際の印刷物を撮影したものを比較して見ると、それぞれの雰囲気の特性を感じていただけると思います。
※画像化しているためイメージとしてご覧ください。実際のサンプルをご覧になりたい場合はお問い合わせまでご連絡ください。

オフセット印刷|空や、海、花の繊細なグラデーションが表現されています。

デジタルプリンター(トナー)|ダイナミックな鮮やかさを感じます。

デジタルプリンター(インクジェット)|近年では技術が進歩しており、印刷に近いクオリティーです。

案件に合わせた印刷方式の選択を

印刷方式ごとに得意な仕様や特長があります。案件に合わせて使い分けられるのが一番です。TLPでは案件の仕様や、ご希望に合わせて最適な方式をご提案しております。印刷の特性についてご不明な点があればお気軽にご相談ください。
また、TLPでは長年のオフセット印刷のノウハウを活かしたオフセットのフィルム印刷もおこなっています。
もしご興味がございましたら、サンプル希望とお問い合わせフォームまでご連絡ください。

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